42.195kmの科学
―マラソン「つま先着地」vs「かかと着地」
NHKスペシャル取材班
これは以前NHKのテレビ番組になっていたようなのですが、
観ていませんでした。
僕は通勤で片道3.6kmほどを往復しますが、基本は走りません。
ごくたまにその中で軽くジョギングを混ぜてみる程度です。
ですがこのところのランニングの流行により、
当院にも市民ランナーの方達がよく見えられるようになりました。
ランニングというと、最近はベアフット(裸足)・ランニングというのが注目されています。
脚が鍛えられるということで、これ専用のソールの薄いシューズの続々と出ています。
副題に「―マラソン「つま先着地」vs「かかと着地」」
とありますが、裸足で走ると従来よりもつま先側で着地する走り方になり、
僕もまさにそのあたりのことを調べたいと思って本書を見つけたわけです。
ですが、読んでみますと
裏表紙「なぜ東アフリカ勢だけが強いのか、記録を支える肉体の謎に迫る」
というのが本書のテーマ。
副題に「つま先着地」を入れたのは、きっとそのほうが目に付くだろうということなのでしょうが、
実際の内容は走り方に関することだけを取り上げているわけではありません。
ここは注意しておいたほうが良いでしょう。
しかし現在の東アフリカ勢の強さを多角的に調べているもので、
読み物としてはかなり面白く、興味深いものとなっています。
内容について細かく書くのは控えますが、
標高2000m以上のところに居住することで心肺機能が鍛えられ、
シューズが買えないから裸足という状況が脚を鍛える。
それさながら、星飛雄馬の大リーグボール養成ギプスのようでもあり、
はたまたいつも下駄のじゃりん子チエが、いざシューズを履くとめっちゃ脚が速かった、
そんな感じでしょうか。
そしてそういう若者たちがたくさんいて、マラソンで一攫千金を狙ってしのぎを削っているのです。
肉体的条件、環境条件、さらにレース当日のコンディションなど、
あらゆるものが完璧に合わさって、世界記録が出せるということがよくわかります。
おわりのところの
「マラソンは、心と体が完璧でなければ絶対に勝てない。」
と、世界記録保持者だったゲブレシラシエとマカウが負けたときに偶然同じ言葉を口にしたというのが印象的です。
いや~、本当にマラソンはものすごく過酷な世界ですね。
ちょっと話は変わりますが、
ランニングをされていて当院に来られる方では今のところ
・膝や足首などを痛めた
・大会の後の疲労を取りたい
というのが多く、
ランニングを始めて間もないか、もしくはそれなりの距離を走ったり、
大会に出たりするようになってからの場合が多いです。
特に初心者の場合、走るというのは誰でもたいてい出来ますから、
いきなり何kmとかを走り始めてしまいます。
が、それを何日か続けているとどこかが痛くなってくるということが多いです。
特定の場所に負荷がかかりすぎたために起こる疲労の蓄積です。
長い距離を走る体になっていないのに、いきなりやりすぎたためですね。
普段運動していなかった人はいきなり走り始めないで、
まず歩くことから始めるのが無難です。
そしてそこに少しづつ走ることを混ぜていくと良いです。
また、フォームが悪いというのもどこかを痛める原因になりますので、
出来れば初めは詳しい人にフォームを見てもらったほうが無難です。
そこで、流行のベアフット・ランニングについて、
本書を読んで思うことは、
行うにあたって、まず普段から裸足の生活に慣れておき、
公園の芝生で走っていい場所で、まず歩くところから始めて、
そこに少しずつランを混ぜていくようにしたほうが良いです。
本書に出てくるマラソンの王者たちはやはり特別なんです。
同じようにはできるはずがありません。
ためしに、今日の出勤をつま先着地で歩いてみましたが、
やはりふくらはぎが疲れますね。
でもその分かかとは楽ではあります。
それなりに続ければ慣れてきそうです。
普通のシューズでのランニングでも、ベアフット・ランニングでも、
いずれにせよ無理して行うのは怪我のもとで、
走って違和感を感じたらそこで休ませないと、
結果的には長く走れなくなりますからご注意を!
でもシューズを履いて走るよりはかなり疲れるでしょうが、
裸足で走るのは気持ち良さそうですね。
by 横浜元町の整体、カイロプラクティックCura(クーラ)